彼と彼女の今日と明日を

彼は何をするんだろう。彼女は何をするんだろう。彼は何を考えるのだろう。彼女は何を考えるのだろう。彼はどう感じるだろう。彼女はどう感じるだろう。 彼は明日からどうなっていくのだろう。彼に幸福は訪れるだろうか。彼はいつまで生きられるだろう。彼は…

一年後

休みなのは昨日が会計締めだったからだ。それが終わってシフトを作るために山下さんは帰って俺は残って、売り場の平台の蛍光灯が点いていて、フードマットが冷気を逃さないように膨らんでいた。 後輪が鳴る自転車に乗って覚王山へ向かった。ドトールの角、寺…

無題

カーテンをひくと4時半の薄明りが青く部屋にさした。窓を開けて、ベランダと部屋を隔てるひんやりとしたサッシに、素足の土踏まずで立って歯を磨く。右下の奥歯から磨いてしゃこしゃこ鳴るその音も、隣から夜通し延々と響いてくる安らかな鼾同様、近隣にまで…

雨後の街を歩く

テレビをつけるとN響クラシックがやっている。指揮者は白髪ではげている。賑やかな式典調の間の指揮の動きがとてもコミカルで、それを何秒も映し続けるのだからまともに見ていられない。木製弦楽器、金属製管楽器、ティンパニ、それぞれの見せ場の指先の動き…

覚王山

覚王山ひらき。入ってすぐ雑誌置き場にささった週刊プレイボーイのどぎつい表紙。グラビアアイドルが1ダースくらい、重なり合ってるやつ。オイルでつやつやした肌に、赤いスパンコールの水着。バックは真っ暗。日替わり定食A。まず蒸し鶏サラダだけでてきた…